私は萩の花が好きなのですが、写真を撮るには案外難しい被写体です。花が小さいのでアップが効かないし、花のピークが短くて、なかなか良い色合いが出ません。どちらかというと、少し曇っている日のほうが発色が良いように思います。この写真は、奈良町にある元興寺極楽坊の本堂(国宝)と秋萩の花を重ねて撮ったもので、私のお気に入りの一枚。日本で最初に建てられた本格的な仏教寺院とされる飛鳥寺から移設された古瓦がこの本堂には残っており、パッチワークのようになっているのはそのためです。世に言う"行基葺き"の瓦とか。1400年の歴史の重みを感じる風景です。 |