奈良にはあまり有名な庭園がありません。その中で、この慈光院庭園は、片桐石州由縁に連なる本格的な刈り込み庭園として有名で、私のお気に入りの場所でもあります。この庭の素晴らしいところは、造作が地味であるものの、農家風の書院からの眺めが開放的で生活空間に近く、極めて居心地が良いことです。本当、お茶でも飲みながら、何時間でもボッとしていたいという感じ。しかし、写真ではその感じがなかなか出ないのが悩みの種。この時は、たまたま居合わせた夫婦連れの喫茶の景色が素晴らしく、あわてて手持ちで撮影したものですが、結果的に、庭園写真は三脚を据えて撮るものという先入観が見事に覆されました。(Lens50mm,
絞りf2.8, 露出1/60, マニュアルフォーカス、ISO50)
|