この写真は完成稿ではありませんが、撮影意図が重要なので、その説明。この写真は多重露光で龍頭船だけでなくて、背景も映すように工夫しています。興福寺の五重塔だけでなく、位置取りを工夫して、満月も入っています。五重塔はともかく満月の入った写真は珍しいのではないでしょうか。残念なことは、背景の灯りと龍頭船との重なりが大きくなってしまいました。おそらくは、三脚の位置が低かったことが原因ですが、2艘の龍頭船は右回りで2回しか旋回しないので撮影機会は計4回しかなく、これを完璧に処理するのは神業というほかはありません。この撮影方式を教えていただいたのは、プロの方から。確かに某プロの写真は背景が写っていて、しかも、重なりがありません。ちなみに、某プロの写真は、空が青みがかっていました。おそらく、夕暮れ時に1回露光を行ってから、2回目の露光で船を入れたもので、そうなると、シャッターチャンスは4回でなく1回きりということになります。若草山の山焼きも多重露光を駆使する難しい被写体ですが、こちらは動いているので、難易度はおそらくこちらうが上。ちなみに、龍頭船は池岸から5-10mのところを行くので、広角レンズが必要です。35mmや50mmでは、苦しいのではないでしょうか。 |