奈良県宇陀郡大宇陀町にある田原菅原神社は、地元の観光案内にも紹介されていない小社ですが、11月第4日曜日の夜、村人によりこの火祭りが行われます。5-6メートルほどもある長い大松明が2基出て、村を練り回った後、長い石段を一気に駆け上がるところが見せ場。石段は40−50度もありそうな急勾配なので、普通にこの場面を撮ると、横あるいは下から松明を撮ることになって、松明の長さを画面に入れ込むことができません。それに、松明の火は先頭部に点っているので、できれば松明の前方から撮りたいところ。この写真は階段の頂上部脇に脚立を立て、急勾配の階段をほとんど上から覗き込む位置から撮影しています。加えて、20-35mmの超広角レンズを使用して、先頭部の火と松明の全長を入れ込むことに成功しました。ちょっと眼にはわかりませんが、事前に綿密な計算をしておくことが必要な難しい被写体です。 |