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Apr. 8 2007 Manual focus, Lens50mm, Format645
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春を呼ぶ東大寺二月堂の祭事"お水取り"はすでに終わりましたが、二月堂のお水取りと同じ"おたいまつ"の行事が、毎年4月8日に新薬師寺で行われていることは、一般にあまり知られていません。実は、二月堂で行われている"お水取り"は、正しくは"修二会"と呼ばれ、二月に行われる国家平安などを祈願して仏に自らの過去を懺悔する悔過法要(けかほうよう)のことをいいます。平安時代頃にはどのお寺でも行われていた恒例行事でしたが、現在では二月堂を除くと、西ノ京の薬師寺(花会式,4/5)とここ新薬師寺だけになってしまいました。新薬師寺の修二会は、本尊の薬師如来に過去の罪を懺悔する薬師悔過(やくしけか)なので、二月堂の修二会が"観音悔過(かんのんけか)"として行われるのとは根本的な違いがありますが、永く新薬師寺は東大寺の管轄下にあったので、二月堂の所作が取り入れられて、このように入堂に際して大松明が掲げられるようになったのです。
新薬師寺の場合、二月堂のような舞台がないので、松明を欄干上で回転させたり、振り落としたりする豪快な所作はありませんが、大松明を間近に見ることが出来るし、国宝の本堂が開扉されて堂外から天平の仏様を一緒に拝めるので、より厳粛な雰囲気を味わうことが出来ます。松明の数も11本あげられるので、二月堂で1日に上げられる松明の本数とほぼ同じです。お水取りが春を呼ぶ祭りとすると、こちらは"春"を謳歌する祭りといえそうです。(新薬師寺、おたいまつ-全写真) |
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Web初版開設日: |
01/01/2003 |
Web二版更新日: |
09/01/2005 |
頁最新更新日: |
04/01/2010 |
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