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自画自賛 2010年9月


南明寺 重陽薬師会

Sep. 9 2007
Manual focus, Lens20-35mm
RDPV, Strobo
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南明寺は、奈良市東山中の阪原町にある古刹。宝亀2年(771)に創建された槇山千坊の一坊でしたが、開基はインド渡来の密教僧達であったという説があります。東大寺二月堂の修二会を始めた実忠和尚は、インドから招来した密教僧であったという有力な説がありますが、実忠和尚は、その他に京都府笠置町の笠置山に巨大な弥勒石像を刻み、三重県島ヶ原には観音提寺を建てて二月堂の修二会と同じ"ダッタンの行法"を伝えて今に残ります。南明寺は、ちょうど二月堂と笠置寺の中間にあたり、実忠和尚に関係する密教僧達の拠点であった可能性があります。すなわち、奈良時代には、東大寺二月堂から三笠山を越えて東山中に入り、南明寺-柳生を抜けて、笠置に出て、島ヶ原に至る"古代密教の道"があったと考えられるのです。
ちなみに、島ヶ原から北に山を越えると近江の信楽に出て金勝山に至ります。金勝山は東大寺を創建した良弁和尚の出身地と伝えられており、朝鮮系渡来氏族(狛氏)の有力拠点であるだけでなく、金勝寺や狛坂廃寺など古代密教の聖地のひとつとされていたところです。また、近江北部には奈良時代にはすでに泰澄和尚を祖とする白山修験(近江から白山に至る修験道)が確立して大きく勃興しており、空海・最澄以前の古代密教の有力な拠点だったところです。そんな日本の仏教史の裏側を知ってしまうと、この南明寺というお寺の存在は妙に面白いと思われてくるのです。
南明寺には、平安時代の秀麗な薬師如来像が今に残り、薬師様に菊花をささげる為に、近年この重陽薬師会がはじめられました。鎌倉時代の本堂の中で舞楽が演じられ、住職の法話が行われた後、来客に菊酒が振舞われます。(南明寺/重陽薬師会-全写真)


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Web初版開設日: 01/01/2003
Web二版更新日: 09/01/2005
頁最新更新日: 09/01/2010
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