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雑記帳

2005年1月1日  夜の撮影について

新年明けましておめでとうございます。
最近手を抜いていて、このコーナーの投稿は、1年に1回だけですね。
しかし去年、「自画自賛から1枚」と題してコメントしたから、それくらいは今年も続けないといけませんね。
というわけで、最初に「昨年の自画自賛から1枚」〜!!
薬師寺 鬼追い
撮影(Apr. 5 2003)
昨年4月に紹介した写真ですが、撮影は2003年ですね。
薬師寺の有名な白鳳の"国宝三重塔"の前で、今にも鬼が駆け出そうとしています。
この写真には、私の追い求めていたものがいっぱい詰っています。

まず、ストロボを使わずに撮影しています。
ストロボを使わずに撮影する利点は、背景を映すことが出来ることです。この場合、背景に"凍れる音楽"と称される国宝の三重塔があるわけで、これをなんとしてもうまく取り入れたいと思いました。しかし、この場は三脚禁止なので、手持ち撮影でないといけないので、秒数を稼ぐために、50mm標準レンズのf1.4開放で撮影しています。事前に測定したところでは、照明があるため、露光1/30秒(ISO400相当)でピッタリ。なお、夜の撮影の場合、オート露光は照明の影響を受けやすいので、マニュアル露光設定がおすすめ。この写真のように、直接照明が差し込む悪条件では、オート撮影ではほとんどまともな写真にならないと思います。しかし、1/30秒というと、手持ち50mmレンズでギリギリぶれない範囲ですね。

2つ目に、ネガフィルムを使ったこと。
よくリバーサルフィルムしか使わないという方がありますが、夜の撮影の場合、どちらかというとネガのほうがリアルで、なおかつ鮮明に写ります。
ネガフィルムは色相を反転して現像するため、偽色であるという評価があります。それに対して、リバーサルフィルムは、スライド用のフィルムであるため、色相の反転がありません。ハイアマチュアやプロが、リバーサルフィルムを多用する理由は、ひとえにこのことのためです。
しかし、夜の撮影の場合、光源の影響が極めて大きいので、デイライト(昼光色)に調整されているリバーサルでは、見た目どおりに撮影されることはほとんどありません。蛍光灯下では青味がかり、赤色灯下では赤くなります。ストロボを使用しない場合には、夜の撮影には不向きなのです。それに対して、ネガフィルムは、夜の撮影に関して、色調の反転がむしろ利点になって、見た目に近い色調に調整されます。当然のことながら、光源の影響を多少受けるものの、それがリバーサルほどには大きくないんですね。
夜の撮影の場合、タングステンフィルムという特殊フィルムを使用する手もあります。タングステンフィルムはブルーがかかるので、光源の赤みが消されて、自然に使い色調に調整されます。しかし、タングステンフィルムのISO感度は64しかないので、三脚がないと使用することが不可能です。これに対して、ネガフィルムのISO感度は400が常用なので、シャッタースピートが大きくかせげるんですね。
最近、プロ用のネガフィルムの性能が非常に上がっており、特にフジのプロネガ400は、ビックリするくらい美しい写真が撮れます。昨年に撮影した写真の中から紹介したいと思います。これも、手持ち撮影ですね。比べてみると良くわかります。

ネガフィルムとリバーサルフィルムの比較
(ストロボ不使用の場合)
奈良豆比古神社 翁舞より
撮影: 2004年10月8日
ネガフィルム リバーサルフィルム
 
Lens50mm,f1.4開放
1/60秒、マニュアルフォーカス
ネガフィルムPN-400N
ISO400、手持ち
Lens28-70mm,f2.8開放
Auto露光、マニュアルフォーカス
リバーサルフィルムTrebi400
ISO400、手持ち

一目瞭然、説明不要。一体どちらが相応しいフィルムでしょうか。
なお、同じくリバーサルフィルムでストロボを使った写真との比較も紹介。
正直のところ、ストロボは撮影対象に対して直接発光したものなので、色調に関してはもうひとつですね。

ネガフィルム/ストロボ不使用とリバーサルフィルム/ストロボの比較
奈良豆比古神社 翁舞より
撮影: 2004年10月8日
ネガフィルム/ストロボ不使用 リバーサルフィルム/ストロボ
Lens50mm,f1.4開放
1/60秒、マニュアルフォーカス
ネガフィルムPN-400N,
ISO400, 手持ち
Lens28-70mm,f5.6
1/60秒、マニュアルフォーカス
リバーサルフィルムTrebi400
ISO400, 手持ち

なお、ストロボを使用する場合には、さまざまなテクニックがあり、光の回り加減などを調整することが可能です。デフューザーを使用するか、バウンスを利用するテクニックが現場では有効です。しかし、その場の状況により、このようなテクニックが使えない場合のほうが多いと思います。それにしても、この場合もネガフィルムの勝ちは明白ですね。

但し、リバーサルフィルムが赤く発色する特徴を活かして撮影する手もあります。リバーサルフィルムは、火の赤い発色を強調することが出来ます。これも1枚御紹介。炎の燃え盛る様を象徴的に捉えていて、なかなか秀逸です。ネカフィルムを使用すると、もうすこし白い炎になります。
火の撮影
お水取りから "上堂"
撮影 2003年3月1日
リバーサルフィルムRHPV
ISO800増感
Lens50mm, f1.4開放
1/60, 手持ち

最後に、最近普及してきたデジタル写真についても、少し言及させていだきます。
デジタルカメラは、フィルムの選択という写真の究極の要素を切り捨ててしまっています。確かにホワイトバランスや色調調整は自由ですが、不自由が写真に情緒を生むということも実際にはあるようで、何でも出来ることが結局工夫を生み出さず、平板な写真ばかりを量産してしまう可能性もあるのではないでしょうか。

私もいずれデジタルカメラに移行するつもりですが、アナログカメラで撮影する場合に、フィルムの選択により、写真の効果が全く違ってしまうという事実を重視しなければならないと思います。例えば、私は、撮影に際して、リバーサルフィルムのISO100(風景用と行事用の2種類)とISO400、それからネガフィルムのISO400の4種類を常時携行しています。つまり撮影対象を見てから、その効果を考えてフィルムを選択しているわけです。果たしてデシタルカメラを使用する場合に、それほどまでに撮影対象に神経を払えるだろうか。何でも出来るは、何も出来ないの始まりではないのか。その疑問に対する答えはまだありません。

正月早々から技術論ばかりになってしまいましたが、夜の撮影はこの数年追いかけてきた内容でもあるので・・。
今年もよろしくお願いいたしま〜す。


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Web初版開設日:08/01/2002
Web二版更新日:09/01/2005

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