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歳時記 9月
2007年9月2日 彼岸花:
9月は秋草が茂り、稲が黄金に実って、大和盆地は一年で最も美しい季節を迎えます。今年は大和盆地の秋を彩る彼岸花を取り上げたいと思います。
この季節に田圃の畦道などに咲くこの花は、元々外来種でしかも株分けでしか増えないということをご存知でしょうか。球根は毒を含むものの、飢饉などには毒抜きして食用にすることが出来るので、飢饉救済用の植物として中国から移されて広まったようです。田の畦道や墓地に多いのはモグラ除けになるから。ただ子供の頃、彼岸花は縁起が悪いので採ってはいけないと親からよく聞かされました。毒があるので子供には危険だからでしょうか。
しかしこの季節の大和盆地の田圃は彼岸花で赤一色に染まります。特に、飛鳥地方、葛城古道あたりは、稲穂の黄金色と彼岸花の紅色がハーモニーとなって、素晴らしい景観です。残念ながら、奈良公園や法隆寺などの有名な観光地を行くだけではこの壮観な景色にはめぐり合うことは出来ません。出来れば、田園地帯を歩くことをお勧めします。そうすると、それこそ写真のような素晴らしい景色に出会うことが出来るはずです。
私の住む奈良市内の住宅地でも、彼岸花は結構道端に咲いています。球根でしか増えないものだから、かつてはこのあたりも彼岸花が溢れんばかりに咲いていたのに違いありません。彼岸花は、稲作と同時に日本に入ったという説もあり、彼岸花で赤く染まる大和平野の景観は、いにしえの大和の景色と同じであったかも知れませんね。
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2006年9月1日 萩の花
奈良の花というと萩。万葉集で一番取り上げられているのが萩の花です。確かに奈良には萩が多く自生していますが、ただ、萩は野原や道端の荒地に咲く植物で、姿の良い野萩に出会うということはないようです。萩は園芸用として園地に植えられたもののほうが引き立つように思います。
万葉集の時代に萩を詠むことが多かったのは、既に日本式の庭園が成立していて、秋季に花を咲かせる低木として萩が広く取り入れられていたからだと推測しているのですが如何でしょうか。
かつて野萩を採って庭に植えてみたことがありますが、園芸用の萩に比べて花弁が小さく、また姿が大きい割りに樹形がまとまらず駄目でした。萩の花は、寺院や茶庭に植栽されたものを観賞したほうが良いようです。
中秋の満月と萩を取り合わせて撮ってみたいのですが、ライティングが必要だろうし、なかなか難しそうです。良い場所は無いものかと算段しているのですが・・・。
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