平城遷都祭は、古代服礼装の官人や女性、あるいはこの伎楽面を被った舞人によるパレードが見所。特にこの伎楽のパレードは私にとって大変興味深いものです。なぜなら、伎楽は飛鳥天平の時代に仏教と一緒に中国から渡来して大いに興隆したものの、中世に廃れて現代に伝わっておらず、平城遷都祭でその復元が試みられているからです。伎楽は、寺社などで踊りながらおこなわれるパレードのようなもので、遠く中央アジアに起源をもつとされており、伎楽に使用する面のみが東大寺・正倉院・法隆寺に残っています。写真は、"金剛"という名前の面をつけた力士姿の二人です。 |