すみつけ祭が行われる人麿神社は、橿原市の中心近鉄大和八木駅に近い地黄町にあります。飛鳥川の下流域にあって、隣町の曽我町には曽我神社、小網町には入鹿神社が鎮座して、古代には曽我氏の根拠地であったところとされています。ただし、人麿神社そのものは、後世になって葛城市新庄の柿本神社から分祠されたもののようです。
すすつけ祭りは、大和地方の5-6月に多くみられる野神祭(のがみまつり)のひとつで、馬や牛の絵馬や藁で作った蛇を野神塚に奉納する祭りです。人麿神社のすみつけ祭りも、祭りの二日目には、藁で作った蛇を野神塚に奉納する行事がありますが、なんと言っても人気は初日の"すみつけ"。村の子供たちがお互いの体に墨を付け合うというもので、ご覧のように子供たちは全身真っ黒になってしまいます。
この奇祭は、子供達の姿が愛らしいということで、既に世間に広く知られていて、お祭りカメラマンの格好の撮影材料のひとつになっています。夢中になって追いかけることが出来るのが、初心者向きということもあって、カメラ教室の団体さんなどが多いようですね。逆に言うとあまりにカメラマンが多すぎて、私は苦手です。最近は遠慮するようにしています。 |